どうやら、玖珠にすごいパティシエがいるらしい。
そんな情報をちらっと耳に挟み、地元の方々に聞いてみたところ…
ほとんど誰も知らない中…
「確か“うりくり”って名前のケーキ屋さんだったかな…?星付きだとかなんとか…。」
唯一出てきたヒント。たぶんそれだ!
でも、「すごい」ってどれくらい…?
そうは言っても地方の山の中でお店を構えているのだから…。地元の人もほとんど知らなかったし…。
と、あまり期待はしていなかったものの…
今回ご紹介する『cafe urikri』のmioさん、凄すぎました!!!
想像を超える“映え”スイーツ!!
まずはコチラを…
『おはぎ』ですね。
あんこときな粉に包まれた、伝統的な身近な和菓子。
しかし、mioさんが『おはぎ』をつくるとこうなります。
『花オハギ』(mioさんのInstagramアカウント @lovejub345 より)
定番のおはぎと全っ然、別もの!見た目だけでなく、中身もステキ!
緑の花 お抹茶
二種類の抹茶を使用しています。小豆餡、煮栗、もち黒米を濃厚な八女産の抹茶餡で包み込み、まろやかな宇治抹茶餡でグラデーションをつけました。赤紫の花 胡桃
カラメライズした胡桃をベースにし、焦がし醤油でほんのりと塩味を足しました。胡桃ペースト、もち黒米、くるみ餡、白花豆餡、それぞれに食感の違う四層仕立てのおはぎです。紫芋とビーツ粉で色付しています。<cafe urikri>WEBサイトより
実際にいただきましたが、食べるのがもったいな過ぎる!でも食べたい!いや、まだ見ていたい!…
そんなことを延々繰り返してしまう逸品です。
では…
続きましてコチラを。
『白玉』ですね。
手軽につくれるので、私のムスメも大好物!
しかし、mioさんが『白玉』をつくるとこうなります。
『花白玉』(mioさんのInstagramアカウント @lovejub345 より)
はぁ…なんだかもう、何がどーなってこうなったのか。美しすぎる…!
ん?
あ、mioさんは和菓子職人ではなく“パティシエ”です!
しかしなぜこのような美しい和菓子を。
コレについては後ほど…
『cafe urikri』でmioさんにお話を伺いました。
玖珠と日田・天瀬の境にある山の上、車の通りもほとんどないところ。そこにひっそりと。
『cafe urikri』は、現在オーダーメイドのケーキと教室のみ。カフェはお休み中です。
今回は特別に店舗にて取材をさせていただきました。
こちらが店主&パティシエのmioさん。
ル・クルーゼの鍋ふたがアレですが…
実は思っていた雰囲気(勝手な妄想)とまったく違って、気さくで穏やかですごく親しみやすいお方でした。
(ホントは…ちょっと気難しい方かもなと気構えていたことは内緒。)
しかし、なぜこの山の中で?
海外でのパティシエ経験と帰郷の理由
【mioさんのプロフィール・経歴】
(英国・カナダ 1994-2016)・ル・コルドンブルー ロンドン校卒業 フランス菓子ディプロム取得
・ミシュラン二つ星フレンチレストラン〈Pied de terre〉ペイストリーシェフ
・ミシュラン一つ星フレンチレストラン〈Aubergine〉ペイストリーシェフ
・イタリアンレストラン〈shinos〉ヘッドペイストリーシェフ
・オーダー専門パティスリー・洋菓子教室主宰
なんだか凄そうな感じですが、これまでの経歴を伺いました。
地元の高校を卒業したmioさん、語学留学のために渡英。
当時、まわりに日本人の方が多かったこともあり、その方々のために趣味であったケーキを作ってみることに。それが評判になったようで、本気で学んでみようと思い、現地で進学。その後、いろいろと経験を重ねる中、あるご自身の誕生日に連れて行ってもらったフレンチのお店で料理に感動。むしろ「惚れた」らしく、このお店へすぐに履歴書を持ち込み&即採用をゲットしたとのこと。
そして、そのお店でパティシエとしてのキャリアをスタートさせます。
ミシュラン星付きのお店で下積みからスタートし、イタリアンレストランのヘッドペイストリーシェフへ。しかし、朝から晩までほぼ毎日、長年忙しい日々を送り続け…その後は休息のためにカナダへ移ります。
カナダでは、これまでと違う時間の過ごし方をしている中で、石鹸づくりにハマったり、カメラにハマったり。
ふと「ブログ用のキレイな写真が撮りたいな」と思い、撮影用のケーキ作りを再開。まさに“映え”のためだったそう。
その後、2016年に帰郷。この地にお店をオープンしました。
久しぶりに戻ってきたこの街が私には宝の宝庫に見えました。蛇口をひねればミネラルウォーター、町中に溢れてる鈴なりの果物、畑には新鮮で青々とした野菜たち。離れてみてわかったこの街の豊かさに毎日目を輝かせています。そんな地元の美味しい宝物を使って毎日あたらしいなにかを作ってみたい。みなさんにもっともっと、この素敵な素材たちの違った顔を知ってもらいたい。そんな気持ちでカフェうりくりを始めました。
<cafe urikri>WEBサイトより
“映え”にこだわる理由は、子どもの頃からのお菓子づくりが原点。
やはり子どものころからお菓子づくりが好きだったそう。当時、バレンタインのクッキーなどを友達の代理でつくったり、その味や見た目も評判だったみたい。
「つくって、あげて、喜ばれる」
子どものころから、食べることよりもお菓子を眺めたり、つくって喜んでもらうことに楽しみを感じていたとのこと。食べるなら「和菓子」の方が好きらしい。
職業としてスイーツをつくり続けていることもあるためか、ご自身でつくったケーキなどは、試食以外ほぼ食べることもなく、頭の中で食感や味をイメージするだけ。
これからのこと
mioさん:
「やっぱりカワイイものつくるのって楽しいじゃないですか。つくる方も楽しいし、もらった方も嬉しいし。」
mioさん:
「たのしくカワイイものをつくり続けたいですねー。ぱっと見ただけでテンションが上がるような見栄えのものを色々工夫していきたいですし、ステキな手土産シリーズを生み出していきたいですね。」
おわりに
海外で長年培った技術と経験。そして、根っからのサービス精神というか心をくすぐるのが好きというか、とにかく【喜ばれる】【喜んでもらえる】ことに重きを置いているお方。
今回の記事の中で紹介させていただいた写真は、mioさんのInstagram(@lovejub345)から拝借しました。商品というか「作品」ですね!
季節ごとのスイーツの数々と“映え”るビジュアル。ぜひ手土産用やプレゼント用にお世話になりたいものばかり。
洋菓子作りだけでなく、この秋からスタートした「和菓子×洋菓子=和スイーツ」。これからの作品もとても楽しみです!
ご自身で撮影までこなす、ステキな写真ばかり!見ているだけでもワクワクしますねー。